エイミー・アダムス(魔法にかけられて、)とエミリー・ブラント(プラダを着た悪魔)が送る生臭くって、チクリとくる、だけどハートウォーミングな映画、『サンシャイン・クリーニング』のご紹介です。

あらすじ

ローズ(エイミー・アダムス)はハウスクリーニングの仕事をしながら、一人息子のオリバーを育てるシングルマザー。高校時代は美人でモテたにもかかわらず、今では切り詰めた生活のなかで悶々とした日々を送っています。唯一の楽しみは元恋人との不倫時間。一方、妹のノラもいまだに自立できないうえにバイト先でクビになる始末。何をしてもうまくいかない状況に腹立たしくて仕方がない様子。そんな二人がクリーシングビジネスを始めてしまうのです。しかも自殺や事件現場という厄介な場所で…… 仕事、恋人、そして家族、今まで何をやってもうまく行かなかった二人ですが、今度こそは幸せになれるのでしょうか? 

ハリウッドやニューヨークを舞台にした非現実的なストーリーが多い中、『サンシャイン・クリーニング』はアメリカのミドルクラス、むしろワーキングプアに近い人々の生活を正直に映し出しています。

例えば、清掃会社で勤めるローズが広くて豪華な家を掃除するシーン。そこに住むお金持ちと自分との格差が歴然と現れていて、むなしさと無力感がリアルに伝わってきます。
そして、高校の同級生のベビーシャワー(生まれてくる赤ちゃんのパーティ)では、何不自由ない生活をしている彼女たちの中で孤立してしまうローズ。自分だって仕事を持って頑張っているんだということを胸を張って言いたかっただけなのに、みんな自分の自慢話で忙しいようです。見栄を張りたい気持ち、負けたくない気持ち、そして誰かに認められたい気持ちが複雑に交差していて、痛い。

ローズ、ノラ、オリバー、ローズとノラの父親、そして業者用の清掃品を販売するウィンストン。社会の枠からほんの少しだけみ出してしまった人たちですが、それぞれが自分なりの幸せをつかむために一生懸命なんです。

イン・ハー・シューズ』を彷彿させるストーリー設定ですが、シャンシャインのほうが現実的で登場人物に深みがある。キャスティングもぴったりです。(エイミーとエミリーはきりっとした目元や薄い唇が似てません? でもキャメロンとトニは全然似ていない!)

社会が定義する幸せや成功の形に圧迫されそうになっている人、サンシャイン・クリーニングを見て勇気をもらってください。
成功者ではないけれど、‘自分なりのベスト’を目指してほしい。幸せの形は一つではないのだから。

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