Mononoke

先日、金曜ロードショーで「もののけ姫」を見ました。
これまでこの作品は何度が見たことがあるのですが、見るたびに新しい発見がある奥の深いストーリーですよね。

ジブリ作品には環境や社会問題を浮き彫りにする内容が多いように思いますが、「もののけ姫」もその一つ。人間と自然の共存をテーマに、深く豊かなシシ神の森と村の繁栄を願うタタラ場の村人たちが繰り広げる壮絶な闘いを描きます。

「もののけ姫」の中には、環境破壊や格差社会といった問題に直面する私たちが心に留めておくべきセリフがいっぱいです。
そこで今回は私の心に響いたセリフをピックアップしてみました。

エボシ御前率いる小さな村、タタラ場。そこでは病人も女性もが平等に、それぞれが責任とプライドを持ってタタラ製鉄という稼業を支えています。

はたらく人:「長(おさ)!お若いかた、わたしも呪われた身ゆえ。あなたの怒りや悲しみはよくわかる。わかるが、どうかその人を殺さないでおくれ。その人は わしらを人としてあつかってくださったたったひとりの人だ。わしらの病(やまい)をおそれずわしのくさった肉を洗い布(ぬの)をまいてくれた。生きること はまことに苦しくつらい…世(よ)を呪い人を呪いそれでも生きたい…どうかおろかなわしにめんじて…」

障害を持っていても、病を患っていても、高齢になっても、一人一人が誇りを持って自立した生活ができる社会は理想の形ですね。そうなるには、行政からのサポートだけでなく、一般の人々の理解も必要不可欠。現代社会は一般人と社会的弱者の間に大きな壁があるように感じます。もっとお互いを理解しあえる場が増えれば良いのに、、、

アシタカ:「いい村は女が元気だと聞いています」

アシタカがタタラ場の作業場を訪れるシーン。踏み板式の巨大装置によってタタラ製鉄炉に風を送る作業は女性が担っています。四日五晩続けなければならない重労働にもかかわらず、タタラ場の女性たちには健康美と活気があります。

アシタカ:「ここのくらしはつらいか?」
トキ:「そりゃあさ…でも下界(げかい)にくらべりゃずっといいよ」
町の女たち:「お腹いっぱい食べられるし。男がいばらないしさ」

男女雇用機会均等法が発足したにもかかわらず、女性の多くは金銭的・地位的な差別を受けているように思います。特に政治や経営ではいまだに女性が占める比率が低いですよね。年齢や状況によって臨機応変にライフスタイルを変えていかなければならない女性ですが、私たちが持っているポテンシャルは計り知れない。もっともっと私たちが活躍できるように、頑張っていければと思います。

森と人間との戦いが始まりました。エボシ御前率いる村人たちは、地侍や師匠連といった集団と手を組み石火矢を使い森や獣を焼き払おうとしている。人間からの攻撃に立ち向かう猪一族、そこにはサンの姿もありました。

アシタカ:「モロ…森と人間が争(あらそ)わずにすむ道はないのか?ほんとにもうとめられないのか?」
モロ:「人間どもがあつまっている、きゃつらの火がじきにここにとどくだろう」
アシタカ:「サンをどうする気だ。あの子も道づれにするつもりか!?」
モロ:「いかにも人間らしい手前勝手(てまえがって)な考えだな。サンはわが一族の娘だ。森と生き森が死ぬときはともにほろびる」
アシタカ:「あの子を解きはなて!あの子は人間だぞ!」
モロ:「だまれ、小僧!おまえにあの娘の不幸がいやせるのか。森をおかした人間がわが牙をのがれるためになげてよこした赤子がサンだ…!人間にもなれず山犬にもなりきれぬ哀れで醜い可愛い我が娘だ!おまえにサンをすくえるか!?」
アシタカ:「わからぬ…だが共に生きることはできる!」
モロ:「ファッファッどうやって生きるのだ。サンと共に人間と戦うというのか」
アシタカ:「ちがう!それでは憎しみをふやすだけだ」
モロ:「小僧…もうおまえにできることはなにもない。おまえはじきにアザに喰い殺される身だ。夜明けとともにここを立ち去れ!」

人間にもなれず獣でもないサンと、人間でありながら自然との共存を願うアシタカ。この二人は大地の怒りと人間が持つ絶大な破壊力を沈めることができるのでしょうか…

私たちは豊かな生活を願うゆえに、多くの自然を壊してきました。今、エコライフやスローライフが注目を集めていますが、古代の人々は上手に自然と共存していたはず。便利なライフスタイルに慣れてしまった私たちはもう一度日々の生活を見直し、できるだけ地球に悪い影響を与えない生活を送らなければ… 私自身そんなライフスタイルを模索中です。

サン:「アシタカは好きだ。でも人間をゆるすことはできない」
アシタカ:「それでもいい。サンは森でわたしはタタラ場でくらそう。共に生きよう。会いにくいよ。ヤックルに乗って」

エボシ:「ざまぁない。わたしが山犬の背で運ばれ生きのこってしまった。礼(れい)を言おう、誰かアシタカを迎えに行っておくれ。みんなはじめからやり直しだ。ここをいい村にしよう」

過去に犯した過ちは消せないし、汚された自然はすぐには生まれ変われない。変えられるのは自分たちの意識とこれから始まる未来だけなのです。たった一つの地球、これから生まれてくる子供たち、動物、そして自然のために、小さなことからはじめようと思います。

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