ジェームズ・フランコ主演の『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』が10月7日より公開中ですが、映画館に行く前にチェックしておきたいのが1968年に公開された『猿の惑星』です。

オリジナルの『猿の惑星』は、今も尚、映画界の傑作として高い評価を受けていますが、お恥ずかしながらこの傑作を観るのは今回が初めてなのです。

エンターテイメント性に関して言うなら、90年代以降より主流となっているスリル満載のハラハラドキドキ映画に慣れてしまっている人にはちょっと物足りないかも。ストーリーの展開はやや遅めで台詞が長い、演技も上手とはいえない…… けれど、60年代の時代背景や人々の社会に対する思いが理解できる非常に面白い映画だと思います。

原作者はフランス人小説家のピエール・ブール。彼は第二次世界大戦中、フランス軍兵としてインドシナへ赴き、そこで日本人軍に捕らえられてしまいます。自らの投獄経験を元に書かれたのがこの『猿の惑星』。そう、惑星の猿たちは私たち日本人がモデルになっているのです。

小説が出版されたのが1963年、そして映画化されたのが68年ですが、当時のアメリカはベトナム戦争の真っ只中であり、国内では反戦運動が高揚していました。さらに、マーティン・ルーサー・キングJr.が中心となった人種差別撤退運動などが重なり、国内では政府や権力に対する不信感が募っていたのです。このような反発は学生を中心に浸透し、当時は多くのデモや反戦大会が開かれました。

主人公タイラーが別れ際に若い猿へ向けて言った
‘Don’t trust anyone over thirty (30歳以上はだれも信用してはいけない)’
という台詞が非常に印象的です。当時の若者の信念を反映しているようですよね。

『猿の惑星』は、バイオレンス、人権、階級、核兵器、などといった当時非常にデリケートだった内容を扱い、戦争に関わったすべての人に問題提起をしているようでなりませんでした。

さて、『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』は現代を生きる私達にどんな問題を問いかけてくれるのでしょうか?

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