40代。独身。仕事をして、趣味のクラスに行き、母親の世話をする。夢は無いけど安定した生活。もう些細なことでは寂しくならないはず…… そう言い聞かせてきたはずなのに……

ひとりで生きていこうと決心した大人の心情があまりにもリアルで、ちょっと痛い。だけどきっと勇気をもらえる。背中をポンっと押してくれるような温かいストーリー。

同じテーブルに座っていても周りの会話に入れず、ひとり取り残される孤独。自分がいるはずだった場所には得意顔をした別の人が立っている。家族の門出をただの傍観者として祝うつらさ。
酸いも甘いも経験した大人たちは、もう傷つきたくないと恋愛に臆病になってしまう。誰かを求めて深い傷を負うよりは、孤独を受け入れた方が楽だから。
自分の欲求や感情を押し殺して過ごす日々。こんな経験って…… ある。
ありすぎるから、心に沁みる。

シングルだっていいじゃない。キャリアに一生懸命だったり、趣味に没頭したり、家族を大切にしている素敵な女性は沢山いるし。シングルだからって、自分を卑下する必要はない。自分は誰からも愛されない存在なんだとか、自分には価値が無いなんて絶対思わないで欲しい。恋愛に適齢期は無いし、タイムリミットも無いのだから。

でももし、ありのままの自分を受け入れてくれる誰かが現れたら?
自分と一緒にいたいと言ってくれる誰かに出会えたら?
傷ついた心の中には、最初の一歩を踏み出す勇気があるかしら?
たとえ、お互いのことを何も知らなくても。

求めていない時に訪れる出会いこそ、真実味があるのかもしれない。
あきらめた時に訪れる出会いこそ、等身大なのかもしれない。

孤独と失望に慣れてきた毎日が少しだけ変わった。明日からは一緒に歩いてくれる人がいる。結婚を求めているわけでもなく、家族が欲しいわけでもない。ただ、ありのままの自分を受け入れて、寄り添ってくれる誰かがいる。それだけで、心はいつになく軽くなる。

『新しい人生のはじめかた』
ダスティン・ホフマン、エマ・トンプソン、他

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