ケイト・ハドソンの屈託のない笑顔が楽しめる『私だけのハッピー・エンディング』。余命宣告を受けた人が今までの人生を振り返り、自分にとって一番大切なものとは何かを見つけるお話。ありがち~と思って冷やかし程度に鑑賞する予定だったのですが、不覚にも涙を流してしまった作品です。

30歳、独身。仕事もデキて、遊んでくれる友達も沢山いるマーリー(ケイト・ハドソン)は、ある日突然、ガン宣告を受けてしまいます。今までずっと辛いことをユーモアで乗り切ってきた彼女は、まるで何事もなかったかのように明るく楽しく振舞っていました。けれど友達は、彼女とどう接してよいのか分からない。母親は愛する娘の世話をしてあげたい。心地よかった人間関係がギクシャクしていきます。そんな時に出会ったのが医師のジュリアン。不安でイライラしているマーリーを、医師として、友達として支えてくれます。優しくてストレートな彼に少しずつ心を開いていくマーリーですが、残された時間はあとわずかとなり…

ね? ありがちでしょ?

しかもウーピー・ゴールドバーグが神様(天使?)として登場し、コメディ要素が強い作品ですが、恋愛や友情、家族との関係など、女性のツボにはまるポイントが沢山詰まっているのです。

特に注目したいのがキャシー・ベイツが演じた煙たがられる母親の存在です。

独身生活を謳歌していたマーリー。30歳ともなれば自立していて、生活基盤は出来ているし、お金もある。人生のアドバイスももういらない。母親のお世話がおせっかいに感じられるのも分かります。けれど母親としては、愛する我が子がガン宣告を受けようものなら、出来ることは何でもしたい!と思うのも当然。

子どもの意思とプライバシーを尊重しながら、必要な時に手を貸してあげるのが理想なのですが、長い間別々に暮らしているとそれがちょっと難しい。持ちつ持たれつのすり合わせが必要になってくるのです。

マーリーの母親がすごい所は、愚痴や嫌味を言われてもそれを受け止められる所。精神的に不安定な時は誰かに八つ当たりしてしまいます。今まで言い出せなかった本音をぶつけたり、ただ気持ちを発散させたかっただけだったり。何であろうと娘の全てを受け止めて、娘に寄り添える母親はすごい。そういう母親は子どもに絶対的な安心感を与えられられるんだなぁって思います。

子どもだって自分の全てを受け入れてくれる母親を見ていると、自然に心が安らぎ、余裕がうまれるのでしょうね。母親のちょっとした感情を読み取れたり、本音が分かったり。母親は母であると同時に、恋愛や結婚に悩む女性であり、欠点のある一人の人間なんだっていうことを分かってくれる時期が来る。

少しずつお互いの距離を縮め合いながらマーリーの最期を向える二人がとっても素敵でした。

この二人を見ていると、私も普段の行いを改善しなきゃって思います。

例えば父親からの電話で「ちゃんと食べているのか?」と聞かれると、「家族もいるし、ちゃんと食べているよ」と言い返したくなるのですが、ここは口下手な父親の気持ちを汲み取って「ちゃんと食べているのか?=一緒に何か食べに行こう」と解釈しないと。

「何か必要なものある?」と聞かれて「近くで何でも買えるし、商品はちゃんと自分で吟味したいし、別に何もいらない」と答えるのではなく、何かしてあげたいという相手の気持ちを尊重して、小さなものでいいから「こんなものがあったら嬉しい」と一言伝えてみるとか。

おせっかいって行き過ぎると迷惑だけど、ちいさなおせっかいは「あなたの事を考えている」というサイン。そんな気持ちを受け止められる素敵な女性になりたいな。

恋人、家族、友人。人間関係ってすべてが思いやりでつながっていると思います。『私だけのハッピー・エンディング』からは周りに対する心遣いのヒントを貰いました。

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