主演のアナベルを演じたミア・ワシコウスカがとってもカワイイ『永遠の僕たち』。華奢で色白な彼女には、ベリーショートがとっても良くお似合いなんです! 1968年に製作された、『ローズ・マリーの赤ちゃん』のミア・ファローを彷彿させるような装いです。(偶然にも同じ名前ですね~)

あらすじ
交通事故で両親を亡くしたイーノック(ヘンリー・ホッパー、デニス・ホッパーの息子さんです)は、大切な人を突然亡くしてしまった悲しみから、生きる目的を失ってしまいます。彼の唯一の話し相手は、日本兵ゴーストのヒロシ(加瀬亮)。他人の葬式に参加しながら、なんとなく過ごす日々を送っていました。そんなある日、イーノックは可憐な少女アナベル(ミア・ワシコウスカ)に出会います。自分だけの世界観を持った彼女に次第に惹かれていくイーノック。けれど彼女に残された時間は3ヶ月だったのでした。死に寄り添う少年と、死に直面している少女は、残された時間を大切なものにする為に、愛と死を語り合いながら精一杯生きていきます。

とってもピュアで美しい青春ラブストーリーです。

主人公の二人に汚れたところが無く、ひねくれてもいない。けれど、死に対する考え方はあまりにも現実的です。死に向き合った二人だからこそ、自分が感じる悲しみより、残された人たちのことを思いやる心の余裕があるのかも。例えば、余命宣告を受けた時のアナベルは、「人間が地球に存在している時間なんて、地球の歴史からみればごくわずかなの。3ヶ月なんて、3日や300年とあんまり変わらないのよ」と姉を慰めようとします。イーノックも、アナベルから余命3ヶ月の告白を受けた後、アナベルが死を迎える手伝いをすると買って出ます。死への恐怖より、相手を思いやったり、慰める心が先に出るなんて、なんて強い二人……

若い時って自分勝手で、世界の中心に自分がいるような気がするけど(私がそうだったからなのですが)、この二人は違う。理屈や経験値で考えるのではなく、ありのままを受け止める。変えられないことは無理に変えない、今あるものを大切に生きる。そんな潔い生き方を見せつけられました。

さて、素晴らしいストーリーを色づけているのがちょっとレトロで品のあるファッションです。20~30年代のスタイルを活かしたファッションが沢山登場し、主人公の二人がさらりと着こなしているのがとっても気持ちいい。アナベルが着ているヒョウ柄コートはもちろんのこと、格子柄のジャケットなどインパクトのあるアウターが新鮮です。注目したいのは手袋と帽子使い。赤や黄色や青の手袋をアクセントにし、自分なりのファッションを楽しむアナベルは、生きることを謳歌するミューズそのもの。

自転車に乗ったり、ボートに乗ったり。サッカーやホッケーゲームの応援をしたり。野原で一緒絵を描いたり。恋するって楽しい、生きるって素晴らしいと思える映画です。

監督は『グッド・ウィル・ハンティング』や『ミルク』などを手がけたガス・ヴァン・サント。曇りがちなポートランドを背景に、彼が描く優しくて温かいタイムレスなラブストーリーは心の中にあるピュアな部分に響くはず。

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